偉大なる昭和の旋律!

今回の主役はタッコング、というよりは"昭和"だったのではあるまいか。令和元年、すっかり日本現代史のレガシーになりつつある"昭和"特撮の香りを随所に散りばめた今回のエピソード、昭和のオッサンにはたまらない内容でした。トレギアさんも引き籠って策を練っているのか、一切登場せず(笑) フィナーレを前にいい話を作ってくれたもんです。


■昭和少年からの警告

髪型から服装からしゃべりかたまで、昭和感満載の謎の少年・シンジくん。工藤君の正体も知っていた彼は、タッコングと海へと帰っていきましたな。一部視聴者からは「ノンマルトなのか?」というツッコミも散見されましたが、最後に晒したタコ手(?)から察するに別の種族かと思われます。工藤君の「・・・え"っ(;'∀')」というリアクションが良かったですなw

シンジくんとタッコングは、ただ無目的に出現したわけではなく、ある目的を持って地上に現れていました。大地の使いと思われる凶猛怪獣ギーストロンによる破壊を食い止めるため。タッコングとの共闘によって無事にギーストロンを倒した後、シンジくんは去り際に工藤君に言います。

今回は特別さ。ギーストロンは大地の怒り、いつもなら僕らは止めないんだ。
海も大地も地球には必要だからね!

本来ならタッコングも海の怒りをもって、ギーストロン側になっていたかもしれないということなんでしょう。ではなぜ、今回はそうしなかったのか? 同じ様に感じた工藤君が問うと、シンジくんは言うのです。

お兄さんたちがいれば、まだ人類にはチャンスがあるからさ。
お兄さんたち、人類が好き放題しないようにちゃんと監視しておくれよ。
海と大地はもう何十年も汚されて、ずっと困ってるんだ。

なんだかその昔、タッコングがザザーンと戦った昭和の時代と、あんまり人間のやっていることは変わっていないのだ、そんなメッセージにも読み取れますね。もちろん、あの時代から公害は減り、自然への畏敬の念も深まっていると思うのですが、それでもまだまだ人は地球に様々な害をもたらしていますから。

シンジくんの最後の一言が強烈なインパクトを、工藤君に、そして僕たちに刺さります。

地球は、宇宙は、人類を必要としてるのかなぁ・・・


■強いぞ、僕らのタッコング!

今回のタッコングは、タイガをかばってみたり(チビスケを思い出す展開)、オイルを吹くだけでなく、炎をまとって回転し、ギーストロンの攻撃を跳ね返しつつ体当たりをかますとか、怒涛のアクティブさを見せてくれます。前半のパッシブさとの対比が素晴らしい。タイガと並び立ち潮を吹く姿に「かっこいい!」と拍手したくなりました。凄い絵面!

前半戦は、タイガたち総当たり戦でも叶わなかったんですから。ご老体であることを考えると、どんだけ強いんだタッコング!

タイガは吸盤の力で動かすこともできず、タイタスはオイルで滑って転び、フーマは両手を吸盤で塞がれて、タイムオーバー負け(笑) タッコングは何事もなかったかのように、鼻提灯出して爆睡。


■ミニチュア大好き辻本回、さすが

今回もミニチュア大好きの辻本監督回だけあって、タコづくしのジオラマシーンに笑わせてもらいました。上のタイタスが滑るシーンと、タッコングとギーストロンが対峙するシーンのたこ焼き屋は別店舗。遊園地にもタコの滑り台があるし(笑) 今回の室内ショットは乱舞する小物の数ハンパなし。で、ガソリンスタンドのローリーには「Tsujimoto」のロゴが・・・土建屋さんの系列なんでしょうか? 

ギーストロンの高振動波レーザー?チックな光線の見せ方も凄かったです。

そんな遊び心満載の辻本監督回は次回、第23話が最後だそうなのでちょっと寂しい・・・。


■いよいよ迫る謎の火球。その正体は?

シンジくんが空を見上げて言った一言。

地球の危機はまだ終わりじゃない。近いうちにきっと何かが起こるよ。

もちろん、この紫の火の玉、トレギアがエーテル爆散させて地球に呼び寄せたブツですが、これはいったいなんなのでしょう? そして謎のカウントダウンは何を意味するのか? 今回のギーストロンたちの出現も、これが関係しているのか??

謎が謎を呼びますが、次週はなんとニセベリアルが登場する模様。先週のレビューで「まさかのベリアル落ち?」と書きましたが、これがラスボスではなさそうだし、何よりニセモノ(笑) お馴染みヴィラン宇宙人たちのドタバタ劇になりそうですが、ついにゼロも参戦ということで、タイガもついにゼロつながりの"絆"バースの仲間入り。今、YouTube独占配信中の『ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ』を見ているせいか、「タイガもまたゼロから何か授けてもらうのか?」と短絡的に思ってしまいます(笑) あー、なんだかワクワクがとまりませんねw

それにしても今回、全編通してタッコング登場シーンに流れた『新マンBGM』。やっぱり一番胸アツだったのは戦闘シーンに流れた、この曲。冬木透先生素晴らしい!

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