タツノコの名作、タイムボカンシリーズを振り返りつつ、無理矢理お勉強に繋げてしまおうというこの企画。ちょこっと齧る程度でやっていこうと思ってたんですが、調べ始めると意外とどっぷりハマってしまって危険です!
【本編の超あらすじ】第5話『原始人はやさしいペッチャ 』
なんの気なしにペラ助が壁に描いたのはマンモスの絵。それを見た淳子は、ペラ助がいた時代が先史時代ではないかと考える。さっそく2万年前の先史時代に向かう丹平たち。しかし辿り着いた先で出逢った原始人たちは言葉が通じない。そこで博士の写真を見せると、博士に良く似た風貌の長老を発見。ついに博士を見つけた!と思った矢先、ドロンボーたちの邪魔が入ってしまう。連れ去られた長老を取り戻すため、丹平たちは三悪と戦うが、メカマンモスのパワーに圧倒され絶体絶命に。その時、淳子が介抱した原始人たちが助っ人に現れる。結局、長老には博士にあるはずのホクロが無いことが分かり、人違いであることが判明。博士を探す旅はまだまだ終わらないのだった。
■先史時代っていつのこと?
そもそもの話でいくと歴史は「先史」と「有史」に大きく分けられていて、人類が文字を使用する前の時代(文書として記録が残っていない時代)の歴史を「先史時代」と呼ぶのだそうですね。極論で言えば宇宙の始まりから先史時代なわけです。
今回、丹平たちが訪れた時代は2万年前と言っていましたので、先史時代の中でも大きく3つに分類されている石器時代のうち、石器時代の中ごろに当る「中石器時代」(約20,000年前~約9,000年前)になるのかと思われます。まだ狩猟採集社会だった頃で、人類が農耕を覚える前。なので遺跡的なものが見つかるケースは極めて稀で、その多くはいわゆる"貝塚"と言われてるものです。日本でもあちこちにありましたよね。もう、どういうことを習ったのか、習ってないのか、習ったのに忘れているのかもわからない(笑) 大森貝塚とか、今調べてて思い出しましたよ・・・。
で、先史時代の終わりはいつなんだ?ということでいくと、こちらも明らかな学術的記録が確認できる時期という尺度なので、地域ごとに違ってくるようです。エジプトなら紀元前3200年頃になるし、極端な話、ニューギニアとかは西暦1900年頃まで先史時代だったことになります。なんか、さすがにこういうレベルになると歴史というよりは人類史という感じですよね(;´Д`A ```
■マンモスの壁画
今回の行き先決定のきっかけは、ペラ助が描いたマンモスの絵だったわけですが、実はマンモスが壁画で残されている(発見されている)というは、かなりレアなんですね。世界中で発見された壁画の中でわずか8%ほどなんだそうです。他は牛とか鹿とか、そういうヤツですね。
有名なマンモスの壁画は、フランス南西部・ヴェゼール渓谷にあるルフィニャック洞窟のそれのようでございます(下写真左)。およそ1万5000年前に描かれたという、そのマンモスはなんとも愛嬌のある、クレヨンしんちゃんにでも出てきそうな風貌をしております。ルフィニャックには別のマンモスもあるみたいですが(下写真右)、描いたのは別人なのかタッチが違いますな。
さらに下の左はフォン・ド・ゴーム洞窟にある壁画。マンモス・・・・たぶん。超大雑把。まあ、そんだけ体毛が長かったんでしょうけども、これほんとにマンモス?(;'∀') その横はフロリダ州中東部のベロ・ビーチ近郊で発掘された、アメリカンなマンモス。大型動物の骨に彫り込まれているそうで、こちらも1万3000年ほど昔の作品だそうです。
■なぜヒトは洞窟に壁画を描いたのか【追記】
そもそもの記事の出発点がここだったのに書きそびれてました(-_-;) そうなんですよ。なんの必要性があって、こんなふうに洞窟の中に壁画を描く必要があったのか?って考えたことないですか? 僕は無かったです(;´Д`A ``` まあ、普通に生きていくのは全然関係ないしどうでもいいですからね・・・。
いろいろと調べてみると、諸説あるようです。まあ、そりゃ文献すらない昔の話だから正解を見つけるのは無理でしょう。ただ芸術のために描いたと考えるのは難しいでしょうね。何か必要にかられて描いたのだと思われます。(まあ、中には変わり者もいたかもしれませんが)
確かに文字のない時代でしたから、絵を描くことで意思疎通を図った可能性はありますね。でも、なんで暗い洞窟の中? 外の岩壁に描く方が描きやすし、見やすいし・・・。もしかしたら本当は外のほうがいっぱい壁画があったけど、風化や雨に侵食されて失われたのかもしれませんな。まあ、それにしても洞窟の中で描く理由がわかりませんし、ほとんど動物の絵だというのも謎。
あえて暗い洞窟に描いたのは、神や未知なる大自然への祈祷のような目的があったのではないか、という説を見かけました。そうですよね・・・火でも灯さなければ描けないような暗闇で絵を描くって、案外そういう意図だったのかも。絵馬みたいなもんかも。それにしたって昔の人は、ナイトビジョン的な視力を持ってたんですかね・・・。壁画の描かれた方に、新たな法則でも見つかると、真実に一歩近づけるかもしれませんな。
■最新の人類進化論
そういえば、先日とあるYouTube番組で知ったのですが、人類の進化の歴史って、科学の進歩のおかげで新たな事実がどんどん見つかってるみたいですね。この図を見てください。
僕らの時代は、北京原人とかジャワ原人がネアンデルタール人になって、クロマニヨン人になって・・・なんて習っていた気がしますが、実は、それぞれの間はダイレクトにつながっているわけではなくて、北京原人とかネアンデルタールは絶滅しちゃっているみたいですね。そこと根っこを同じくする人類が、5万年くらい前にどわーっと世界中に拡散している、ということらしいです。詳しくはこちらの方のブログをご参照あれ。
いやー、改めて振り返ると、いろいろ凄いことになってますよね、歴史って。
■今週のメカ
というわけで今週の三悪メカは、メカマンモス。いいですねえ、このシンプルっぷり。過剰デザイン一切なし(笑) しかし、ブラウン系のカラーリングではないところに、タツノコセンスを感じます。そしてディティールの設定が素晴らしい。鼻の先は回転式のガジェットになっていて、3種類の機能を切り替えるようになってます。カメラは分かったけど他の2つはなんだろうか。ちょっと『装甲騎兵ボトムズ』のスコープドッグみたいです! さらに鼻の下部はミサイルの発射レールになっているという・・・カッコいいじゃない!
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