タッペン、お疲れ様!

緊張の連続を強いるレース展開に眼精疲労おこし、ちょっと頭をクールダウンしてから言葉にしようと思い、書こうと思うたびにレース展開を思い出して心を病み、もう少し気持ちが落ち着いてから書こうと様子見をし・・・と無限ループにハマっておりました。夏のバカンスに突入したドライバーたちが、再びサーキットに集まるまでには書かないと(;'∀') というプレッシャーだけで、この記事書いていきます(笑)


■頭脳戦を制したメルセデス

何が一番驚いたかって? あのハミルトンの2ストップ作戦を、メルセデスは40周目の段階で検討ボードに既にのっけて、7周かけて判断を下したという事実ですよ。そのあたりのド熱い無線のやりとりはこちらの記事に生々しくまとめられているので、それを読んでもらうとして、

【F1ハンガリーGP無線レビュー】チーム戦略に懐疑的だったハミルトン。「本当にこれが正しいコールだったのか分からないよ!」

 2019年F1第12戦ハンガリーGPは、メルセデスのルイス・ハミルトンが優勝を飾り、初のポールポジションからスタートしたレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは2位表彰台となった。レース中盤、2ストップ作戦に切り替わったハミルトンは作戦に半信半疑のまま力走を続け、ついにレース終盤にフェルスタッペンをオーバーテイク、見事な逆転劇となった。そんなハンガリーGP決勝を無線とともに振り返る。 --------------------------------- F1第12戦ハンガリーGP決勝でポールシッターのマックス・フェルスタッペンが1コーナーを制した瞬間、レースはレッドブル・ホンダのものになったと直感した人も少なくなかったのではないか。事実、第1スティントはフェルスタッペンの思惑通りにレースは進んだ。 最初の綻びは20周目、1回目のピットストップが近付いてきたところだった。 フェルスタッペン:グリップが少し落ちてきた。 レッドブル:了解。 フェルスタッペン:これまで通りのグリップはもうないよ。 2019年F1第12戦ハンガリーGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ) しかし、レッドブルはフェルスタッペンをピットインさせない。後方のフェラーリ勢とのギャップを見て、彼らの前にコース復帰できるようになるまで引っ張りたかったからだ。 フェルスタッペン:大きくグリップを失っているよ! レッドブル:了解。 そう言ってから2周後の25周目ようやくピットインする。 2番手を走るメルセデスAMGのルイス・ハミルトンは1回目のピットストップでアンダーカットを狙うのではなく、第1スティントを引っ張ってオーバーカットを狙っていた。 2019年F1第12戦ハンガリーGP決勝 ピットインするマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ) ハミルトン:このペースでOK? やろうと思えばもっと飛ばせるよ。 メルセデス:了解。このタイヤを良い状態にキープし続けよう。 しかし、フェルスタッペンがピットインした翌周、タイヤ交換の準備をしながらもこれを撤回した。 メルセデス:第1スティントを引っ張るよ。いまはまだ(フェルスタッペンの逆転について)アンセーフな状況だ。 ハミルトン:これ以上速くは走れないよ!

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ともかく今回は、メルセデスのほうが勝負師として一枚上手だということを証明されてしまった感じですね。もちろん、ハミルトンの鬼神のごとき追い上げがあったからこそですし、ポイント的にも圧倒的な優位にあるメルセデスだからこそ可能なギャンブルだったとも言えます。もしかすると、ファステットを叩き出したフェルスタッペンであれば、即座にミディアム(あるいはソフト)に履き替えてハミルトンに再逆転も可能だったかもしれませんが、それもまた今となっては"たられば"の話。

▲62周目に移された両チームの様子。メルセデスはギリギリのギャンブルに出た苦悩、レッドブルはフェルスタッペンの抱える運命への絶望か。

初のポールトゥウィンという夢は叶いませんでしたが、フェルスタッペンにとっても今回のレースはドライバー冥利に尽きるものだったはず。限界までドライブしてこの結果なんですから。そして彼はまたチャンピオンへの乗り継ぎ切符を手にしたはず。後半戦、ますます楽しみです。なんせボッタスとの差はわずか7ポイント、コンストラクターズでも2位のフェラーリに44ポイント差まで詰めてきたレッドブルですから。ガスリーへのプレッシャーもますます・・・。


■他にもアツいバトルあり

別次元のマッチレースを繰り広げていた二人。フェラーリとかほとんど国際映像で出てこなかったくらい注目を集めまくってましたが、当然、他のドライバーたちも熾烈なバトルを繰り広げておりました。例えばトロロッソ。

前にもチームバトルしてましたけど、この二人の場合、安心してみていられます(笑) 一方、マグヌッセンとリカルドの場合・・・

こんなふうにマグヌッセンに度重なるあからさまなブレーキングブロックをされておりましたね。物議を醸したもののペナルティには至らなかったですが、確かに意固地になってるあきらめの悪いガキみたいなドライビング。ま、そういうとこがマグヌッセンらしくて、異議申し立てたリカルドには申し訳ないけど楽しませてもらいました。まあ、今回はさすがにハースでのチームバトルは避けていた模様(笑)

そして最後のほうでようやく映してもらえたフェラーリも、最後の最後にヴェッテルがルクレールをオーバーテイクして、表彰台に駆け込みました。最近、ジェントルマンな言動で株を上げてきているヴェッテル。ガスリーの代わりにレッドブルに戻っておいで!なんて声も少なくないようで、それはそれで来年面白いなあと思ったりしています。

それにしてもF1復帰説が浮上してきたアロンソの嫌われっぷりがハンパないですね・・・去年までよく知らないので、結構衝撃的ですが、ホンダファンだけでなく、なんならドライバーたちにも煙たがられてる感じがします(;´Д`A ```


■その他拾い物ショット

さて、締めの前に決勝日の拾い物を紹介。

まずは個人的にテンションあがったゲスト、アンソニー・マッキー。今日は羽をつけてなかったので残念です。マッキーといえば間もなく、スピンオフドラマ『The Falcon and The Winter Soldier』が製作決定していまして、こちらも楽しみです。

どうでもいいけど、クレア姐さんの笑顔が今日も素敵。

これもどうでもいいけど、セレモニーで見かけたこの女の子のヘアスタイルが、とってもお洒落でした。ハンガリーの国旗カラーに編んでありますね。

最後はこの不気味なキャラクターで(笑) 昔、さんまの『痛快!明石家電視台』に出てたリアルな着ぐるみ思い出すわー・・・ヴェッテルはともかく、フェルスタッペンは怒っていいレベルw


■Dポイントで前半戦を俯瞰してみる

まずは今回のリザルトを。

3番手のヴェッテルが1分以上も離されて、5番手のサインツからは周回遅れ、という結果を見ても今回の2人のスピードがハンパないことが見て取れますね(;'∀') 今回はなんだかんだとアルファロメオが粘り強くTOP10に残ったのも注目です。

さて、前半戦終わって、他のドライバーはどうなんだろう? と気になり、ドライバーズポイントの積み上げグラフを作ってみました。

開幕戦こそボッタスにその座を譲ったものの、ハミルトンの堅実な伸びは素晴らしい。ボッタスのほうは、イギリスからのこの3戦、ちょっとペースが崩れてきていますね・・・。夏休み明け復調なるか。来年のシートもかかっています。

フェルスタッペンはオーストリアGPでの優勝からググっと右肩上がり。一方のガスリーとの差が・・・・ここまで開いてしまうと、レッドブルが愚痴をこぼしたくなるのも分かりますね。

フェラーリはなんだかんだとヴェッテルがNo.1ドライバーの意地を見せている感じです。フェルスタッペンに追突してしまったイギリスGP以外は着実にポイントを積み上げてますよね。さすが。ルクレールもクラッシュさえなければ、フェルスタッペンといい勝負をしていたはず。

そしてマクラーレンのサインツが中団メンバーの中で際立っています。もう少しでガスリーを上回りそう。ザイドル代表もチームの目標のひとつに、サインツがガスリーを抜いて6位になることを掲げているようです。当の本人は「そう簡単じゃない」と言ってるようですが、なんのなんの! 可能性は十分にありますよ。ガスリーが生まれ変わらなければ・・・(;'∀')

F1サーカスは約1か月のサマーブレイクを挟んで、次回は8月30日のスパから後半戦がスタート。夏休みの間、ドライバーは英気を養いつつも、来年度のシート獲得などで気持ちは休まらないかもしれませんが、気持ちリセットしてさらなる好バトルを見せて欲しいものです!

それでは皆さんも良い夏休みを!

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