タッペン、テッペン獲る!

F1もサマーブレイク直前のハンガリーGPまでやってまいりました。早くも第12戦、というかまだ第12戦。来年はもう1戦増えるかもという話ですが、特に今回みたいに連続開催になると、クソ暑い国でのレースはスタッフもドライバーも「カンベンして」という感じでしょうね。


■思いっきり行けなかった初日セッション

猛暑かと思いきや、うってかわって曇り時々雨的な天候で幕を開けた今週のセッション。不安定なコンディションの中、各チーム、ドライ想定のチェックやアタックが出来ず、ヤキモキしたまま終了した初日の2回のフリー走行。各車出ては戻って、様子見。の繰り返しでしたね。ハミルトンに「あんまり意味はない」と言わしめた2日間のTOP5のタイムはこんな感じ。

<FP1>

(1)ハミルトン〔メルセデス〕    1’17.233
(2)フェルスタッペン〔レッドブル〕 1’17.398
(3)ヴェッテル〔フェラーリ〕    1’17.399
(4)ガスリー〔レッドブル〕     1’17.682
(5)マグヌッセン〔ハース〕     1’17.942

<FP2>

(1)ガスリー〔レッドブル〕     1’17.854

(2)フェルスタッペン〔レッドブル〕 1’17.909

(3)ハミルトン〔メルセデス〕    1’17.995
(4)ボッタス〔メルセデス〕     1’18.184
(5)リカルド〔ルノー〕       1’18.597

まあ、確かにFP2のほうが全体的にタイムが落ちていますね。ボッタスはFP1で早々にエンジンのトラブルでアタックできませんでしたし(古いPUに積み替えてFP2で復活)、アルボンはFP2のしょぱなにウォールにショルダーアタックかましたりしておりました。マクラーレンのサインツは、FP2終盤、マーシャルポストで「全コース雨が止んだ」と聞いて最後のアタックに出たものの、やっぱり雨降ってて1周で帰還。「マーシャルみんな、ビールでも飲んでるんでしょ」と(笑)


■お天気回復の2日目セッション

日が変わって2日目。前日の予報では、土・日は雨濃厚ということだったのですが、一転して青空の見える状況に。待ちに待ったドライコンディション到来! のはずが、直前のF2レース1でトライデントのラルフ・ボスチャング(トライデント)が1990年代かと見まごうばかりのエンジンブローを披露したおかげで、コース復旧作業。およそ10分のディレイ。

直線コース終わりのややブラインド気味のターン4からターン5にかけてのライン上に、石灰が巻かれてしまい、Q1スタート後しばらくはもうもうと粉塵を巻き散らす車が続出。

<FP3>

(1)ハミルトン〔メルセデス〕   1’16.084
(2)フェルスタッペン〔レッドブル〕1’16.097
(3)ベッテル〔フェラーリ〕    1’16.166
(4)ボッタス〔メルセデス〕    1’16.355
(5)ルクレール〔フェラーリ〕   1’16.392 18

結果はご覧の通り。ようやく各車16秒台に突入です。ここにきて、フェルスタッペンの速さが安定的なことが見えてきました。これはもしかするぞ、と思いながら予選スタートを待ちます。


■F1史上100人目にポールシッターはこの男!

多分に漏れずハンガロリンクにも大量に押し寄せたオレンジ軍団(ほんと毎回毎回尊敬するよ)に向けてガッツポーズをする男、そう、彼こそがフェルスタッペン!! 今回の彼のこのポール獲得がどういう類いのものだったかを整理すると・・・

1.フェルスタッペン、F1予選93回目にして初のPP
2.オランダ人F1ドライバーとして初のPP
3.F1史上100人目のポールシッター
4.1986年から途切れなく続いたハンガロリンクで最速のタイム(1分14秒572)
5.ホンダにとっては2006年オーストラリアGP以来、142戦ぶり通算78回目のPP

てな感じで話題性バツグンであります。2位ボッタスに危うく0.018秒差まで詰め寄られましたが、お見事です。フェラーリがライバルとこの前まで言ってましたが、ドライコンディションでもメルセデスに手が届くことを実証してくれましたね。ワクワク♪

予選結果を見てみましょう。

8番手のサインツまでが1:15秒圏内に飛び込んできています。ガスリーも頑張っておったようですが、フェルスタッペンとの差は明らかで、マシンセッティングが決まらなかったという話ですが、レース本番でどこまで追い上げられるか。もう次は二人揃って表彰台しか思いつかないですから。あ、わがままですか?(笑)

フェラーリはヴェッテルもルクレールも伸び悩んでいます。まあ、中低速コーナーの多いコースなので今年のマシンとは相性が悪いのかもしれません。ルクレールはQ1でスピンして、お尻の修理もしていましたので、記録更新まで余力が無かったのかも。とはいえ決勝では、本番に強いヴェッテルともども良いバトルを見せてくれそうです。

▲予選終了後のパルクフェルメでのヴェッテル。3人のインタビューを他所に、ルクレールとガスリーの車を何度も見比べておりました。バージボードあたりの形状を見ているのかしら?

一方のメルセデスはちょっと精彩を欠いておりましたね・・・。前戦ドイツの心理的ダメージが尾を引いているということでは無いのでしょうが、気になるところです。相変わらずドライバーの2人はあまり仲良くない感じでないとこも・・・(笑)

そして全体的に調子のいいところを見せていたのがマクラーレン。7番・8番グリッドではありますが、ノリスもサインツもアグレッシブに走ってみせましたし、ルノーと比較してもマシンのセッティングが決まっているように思えます。

そういえばQ1ではギリギリまで粘ったラッセルが、16番グリッドにつけているのも吉報。たぶん今季最も予選順位高いんじゃないでしょうか? ウィリアムズにも徐々に明るいニュースが増えるといいですね。何よりクレア姐さんの笑顔が見れるのがいい♪


■その他拾い物ショット

まずは東欧ならではのクビサ大応援団! いやー、今季の状況を考えると「あー、もうファンやってるの辛いわ~」なんてなってもおかしくないのに、素晴らしい! クビサも嬉しいですよね。

そしてすっかりお馴染みフェルスタッペン応援団! 今回はちょっと人数少な目ですが、クソ暑くなるかもしれないハンガロリンクにライオンの着ぐるみ着てくるクレイジーなオッサンもいて、なかなか侮れない連中です。熱中症に気を付けろよー!

そしてこちらのビール片手の陽気なオッサンが履いていたのは・・・

ゼッケン33番、ホンダのマーク入りの木靴(笑)!! 足蒸れてめっちゃ臭そう!!!

そしてこちらはFPの時に見かけた、おぐたんが絶句していたのがこのシーン。

バージボードあたりのカーボンをサンダーで削るトロロッソのメカニック! 「こんな目検討でいいの?!」とおぐたんがツボにハマっておりましたが、いやあ、なんかハイテクの片隅のアナログ町工場って感じでいいじゃないですかwww

今回のゲストはイギリスやドイツに比べると多くなさそうですが、『Mr.ビーン』でお馴染みの俳優・ローワン・アトキンソンさんが何故か来てましたね。

この人、Mr.ビーンが劇中で乗るミニ・クーパーはもちろんのこと、ロールス・ロイスやフェラーリ、NSXなどを個人で所有してて、自動車雑誌などに試乗レポート書いてたり、レースにも参戦してたりするんですって。知らなかった。1999年10月には追突事故で骨折の怪我してるようですが、この時に乗ってたのが、これまた自分で買ったマクラーレンF1(;´・ω・) この時の修理代、1億6800万円だったらしいよ(;´Д`A ``` しかも2011年には単独スリップで2度目の事故!

この後、この車をどうしたのか分かりませんが、まあ、乗る車はいっぱい持ってるみたいなので、困ることはないでしょう。ただのヘンなオジサンかと思ってましたが、筋金入りの車バカオジサンでした。尊敬する!


というわけで日曜日の決勝レース、フェルスタッペン応援団が暴徒化するくらいの結果を(いい意味で)期待したいところです。ハンガロリンクは親父さんがベネトンで1984年に初表彰台に昇ったサーキットでもあります。

ホンダによればドイツでスタートミスに繋がった電気系統の設定トラブルも解消されたようなので、今回はしっかりいいスタートを決めてくれることを期待。そうすればこのサーキット、抜きどころが少ないのでレースコントロールもしやすいはず! 頑張れフェルスタッペン! くれぐれも事故だけは起こすなよ!

▲ちなみにローワン、2回目の事故した日は、奇しくも8月4日だそうです(笑)



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