S1-Ep11 オフィーリア

『COLD CASE』シーズン1第11話は、1995年5月11日に起きた男女のもつれ系エピソード。原題の"Hubris"はギリシャ神話に由来する言葉だそうで、”過剰な自信”や”傲慢””思い上がり”といった意味を持っているとのこと。つまり、今回の事件の犯人、元大学教授のロイ・ミナードのことを指しておるのですな。結婚して子供もいるのだけれど、言い寄ってくる女子学生をとっかえひっかえ自分の欲望の捌け口にしてきた男。割り切った関係と言いながら、実は自分が誰よりも執着していて、相手が身を引くことを許さなかった男。まあ、ほんとうにもうサイテーです・・・。

大学復職のチャンスを得て、いまだ晴れぬ嫌疑を他人におっかぶせようと画策しますが、美術知識のない実行犯へ殺人を依頼し、尚且つ代金をケチったばかりに御用となってしまうわけですが、それにしても、とことん自分本位のキャラクターで胸糞悪し。

こんなキャラを演じさせたら天下一品の俳優さん、ジェフリー・ノードリング!

この人、いろんなドラマで鼻持ちならない男を良く演じてはるんですけども、それはそれで凄いなあと思います。日常生活に支障はないんでしょうか?(笑)

そして、ロイに頼まれて二人目の被害者・レノアを手にかける男・トーレスを演じるのは、これまた悪役界ではメジャーな、ロバート・ラサード。

ホリー役を務めたケイトリン・ダブルデイも、ドラマではよく見かけるバイプレイヤーさん。一家揃って俳優稼業なんですね。

タイトルの「オフィーリア」は、シェイクスピアのハムレットに登場する人物のことで、今回のドラマでは重要なワードになります。オフィーリアの最後を描いた作品として有名な、ジョン・エヴァレット・ミレーの絵画の構図を再現するかのような形で、ホリーの遺体を遺棄したことが、ロイの傲慢さの象徴であり、そして事件解決の糸口にもなりました。

左がミレーの代表作「オフィーリア」で右が劇中のホリーの遺棄現場シーン。

原題「Hubris」〔初回放送日:2004年1月11日〕


1995 in MUSIC

今回のオープニングナンバー「Wonderful」は、イギリス出身のシンガーで俳優もこなすマルチアーティスト、アダム・アントの曲。1978年にアダム・アンド・ジ・アンツというバンドのボーカルとしてデビューし、1stアルバムがUKのチャートで1位を獲得するなど、1980年代の”ニューロマンティックムーブメント”をけん引した1人。アメリカではマイケル・ジャクソンやプリンス、日本でいくと沢田研二、その後のビジュアル系バンドの皆さんに多大なる影響を与えたと言われております。 

大成功を収めたバンドを1982年に解散して以降はソロで活動。この曲はソロ5枚目の『Wonderful』に収められているナンバー。アメリカではチャート最高位は39位、モダン・ロック。トラックスチャートでは7位を獲得しています。

ちなみに1982年に彼がリリースした「Goody Two Shoes」という曲は、2012年にSMAPが出演したソフトバンクモバイルのCM等にも使われおるので、覚えている人もいるかもしれませんね。

2曲目はガリ勉風メガネの似合うアメリカのシンガー、リサ・ローブの「Stay」。ローブはダラスの名門女子校からブラウン大学へ進んだ才女で、大学卒業後、数年間のバンド活動を経てソロに。1994年、彼女の友人だったイーサン・ホークの紹介で、彼がウィノナ・ライダーと出演した『リアリティ・バイツ』という映画のサントラに収録されたこの曲は、瞬く間にビルボードシングルチャートの1位へと駆け上りました。 

ちなみに『リアリティ・バイツ』は、『ナイトミュージアム』シリーズなどでお馴染みの俳優、ベン・スティーラーの初監督作品で、スティーラー自身も出演しています。 

エンディングに選ばれたのはオアシス! 「Don't Look Back In Anger」は1995年の彼らのアルバム『(What's the Story) Morning Glory?』に収録され、翌年にシングル・カットになった一曲。オアシスにとって2度目の全英シングルチャート1位をもたらしたナンバーだそうです。アルバム自体、イギリス歴代5位となる470万枚以上、全世界では2500万枚以上のセールスを叩き出し、オアシスの名を一躍世界へ拡散しました。その年の英国メロディー・メイカー誌の年間ベストアルバムランキングでも1位を獲得したんですね。 

2017年5月に彼らの地元・マンチェスターで発生した自爆テロのアンセムとして、この曲が再び脚光を浴びチャートインしたりしています。さすがにオアシスのメンバーたちも、こういう形でリバイバルするとは思ってなかったようですが。 

歌詞を見ると、なんとなく、ロイの言い訳じみた弁明の歌のようにも聴こえてしまいますけどね。


1995 in JAPAN(平成7年)

この年の日本にとって最もセンセーショナルだった出来事は、年頭に起きた阪神淡路大震災ですよね。僕も当時は関西に暮らしていて、地震発生直前の夜は三宮で遊んでおりまして、尼崎の後輩の自宅で被災しました。地震の恐ろしさを心底味わった瞬間です。

そして3月には地下鉄サリン事件が起きます。これに前後してオウム真理教がいろいろと世間を騒がてくれました。Wikiの記録などを見ると、12月に解散が決定されるまで一年間まるまるオウム一色。それまでは割とメディアも面白がって取り上げていたカルト集団だったんですけどね・・・。ポアするとか、コスモクリーナーとか(;´Д`A ``` アメリカでも、その1か月にオクラホマシティの連邦ビルが爆破される事件が起きて、平和への脅威が国と国との戦いから、局地的なテロリズムに移行しつつあるのを感じ始めた年かもしれません。

そんな日本でしたが、野茂や松岡、伊達らアスリートたちが世界を相手に奮起してくれたり、アムラーなる女子たちがヘソ出しで街を闊歩したりしてました。

音楽シーンでいくと、この年から小室ファミリーの黄金期がスタートした感じです。日本の音楽界では史上2番目にミリオンヒット曲が誕生した年で、売上でいくと史上最高だったとか。安室奈美恵やTRFに続き、華原朋美の「I BELIEVE」、H Jungle with tの「WOW WAR TONIGHT」がTK楽曲をリード(globeはこの年にデビュー)。それ以外には、桑田佳祐とミスチルの「奇跡の地球」や大黒摩季の「ら・ら・ら」、シャ乱Qの「ズルい女」などがミリオンとして記録されています。スピッツは「ロビンソン」がミリオン達成でブレイク。岡本真夜は「TOMORROW」でデビューいきなりのミリオン達成。よくもまあ、こんなに売れたもんですね。MP3が世に出回り始めた頃らしいので、"円盤"時代の最後の輝きかもしれません。あの頃が懐かしい・・・。

今をときめく、あいみょんとか、違う意味で世間を賑わす元NGTの山口真帆さんとかは、この年に生まれてるんですね・・・(; ・`д・´) 

テレビはトレンディドラマ全盛期は過ぎていたようですが、僕はこの頃あまりテレビは見ていなくて、どちらかというとゲームにどっぷりでした。スクウェアの『FRONT MISSION』や『クロノ・トリガー』、バンプレの『第4次スーパーロボット大戦』、ナムコの『鉄拳』、SCEの『アークザラッド』、クエストの『タクティクスオウガ』、『Dの食卓』なんて一世を風靡したやつもありましたな。ちなみにここまで紹介したやつは全部やりました(笑) 当時はまだPSが出て間もない頃。スーファミがまだ元気があった時代かな。名作多し!と個人的には思ってます。

さて、今回はこの年のミリオンの中でもズバ抜けて売れた、ドリカムの「LOVE LOVE LOVE」で。


さて、ドラマ本編では今回、リリーの初めてのキスシーンが・・・( ;∀;)

キス中画像は載せません!(笑) なんでホリーもリリーもダメな男に惑わされるのか! でもこの前後のリリーの表情やしぐさがたまらなくイイですw

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