唐突ですが、このGPから"ベッテル"を"ヴェッテル"から"ベッテル"表記に変えたのは、文字数が少ないほうがいいや♪という単純な理由でございまして、深い意味はありません。"フェッテル"と表記する人もいるし、まあそこまでこだわらなくても伝わればいいかと思ってます(笑)
さて雨のドイツGP以来の、メルセデスがいない表彰台となりました。薄っすら期待はしていたものの、まさかの1-2フィニッシュをフェラーリが決めてくれましたね!
■ベッテル、ようやく一勝目
しばしF1を離れていて詳しく知らなかったのだけど、ベッテルって2018年も2017年も5勝しかしてなかったんですね。さらにその前の年は優勝無しとは・・・。今回の勝利は昨年8月のベルギーGP以来(22戦・392日ぶり。通算では53勝目)のことだそうで、フェラーリに居ながらにしてこの成績はなかなかキツいものがあったのでしょう。
「ファンの皆、ありがとう! ここ数週間、とにかく自分なりにベストを尽くしてきたし、たくさんの応援やメッセージ、手紙ももらった。本当に感謝してるよ。ファンの皆から"人生うまくいかないことだってあるんだよ"って話を幾つも教えてもらったから、今日はそのことを想いながら走ったよ」と語ったベッテル。ルクレールの台頭があまりにも眩しすぎて、すっかり陰のポジションになりつつあったベッテルだけど、今日のレースは(チーム側のどんな思惑があったにせよ)次へのモチベーションに繋がる価値ある一勝だったと思います。
■大人の事情? がっかり王子
チャールズ王子・・・とか言うと紛らわしいので止めますが、フェラーリの新たなる王子として期待を一身に集めるルクレールですが、今回は2位という結果に終わりました。レースも無難にスタートして悠々と先頭を行き、レースそのものを支配し、抜きどころの少ないこのサーキットでは優勝確実かなとも思いました。しかし20周目、チームが先にベッテルをタイヤ交換させたことによって、ルクレールの優位が揺らぎます。
チームとしては、ルクレールを先に入れる選択肢も検討したようですが、そもそもラップリーダーだったルクレールをピットに呼び戻すのは結構なリスクが伴いました。ヘタすれば中団以降の渋滞に巻き込まれてポジションを取り戻すのは難しくなります。実際にトップ集団6台が2~3秒差のタイム差のまま十数週の間オーバーテイクできないでいたのですから・・・。
一方でベッテルには上手くすればハミルトンをアンダーカットできるチャンスが生まれていたというのがチームの判断でした。実際にはベッテルが予想を上回るパフォーマンスで、ルクレールの前でコースに戻ってしまったんですね。(▼いつもの『RACE FANS.NET』さんからお借りしました)
もうそうなると、抜けないこのコースでルクレールを前に出すのはチームオーダーでも出さない限りは難しいわけで・・・。まあ、あくまでビノットさんの言い分なので真実は分かりませんが、理論的にはなんら破綻しているものはない気がします。ベッテルのポジションアップでチームでの総合ポイントを増やそうと考え、結果的にそれを実現したわけですしね。
まあ、そんなわけでポールtoウィンは逃してしまいましたが、ここはルクレール王子に大人になってもらうしかないのかなーと思います。どんまい!
■メルセデス、戦略に泣く
今回の優勝最有力候補だったはずのメルセデス。この結果は結構地味に大きいかと・・・。
上位6台の命運を分けたのはタイヤ戦略でしたね。なにが正しいのかはやってみないと分からない側面もありますが、少なくともメルセデスの2台は1スティントを伸ばし過ぎた気はします。レース後半で、ちょっとでもグリップのあるタイヤを残すことでポジションアップを図っていたようですが、思った以上にフェラーリが速かった。
個人的には圧倒的にフェラーリが速かったわけではなくて、そこに加えて3度に渡るセイフティカーで予想したほどタイヤの摩耗が少なくなってしまったことも影響していると思います。それがなければ早めにタイヤを変えた上位3台は、ギリギリのところでハミルトンらに抜かれていた可能性もゼロではなかったな、と。実施にメルセデスの2人はかなり攻めてましたからね。
トト・ウルフ代表は「とにかく3位のポジションを守ることがことが先決だった」と語っていて、仕方がないですが消極的なレースをせざるを得なかった感じですね。
初めてのマリーナベイでかなりの頑張りを見せたアルボンを含めたトップ6台の動きはこんな感じ。
結局のところタイヤ交換のタイミングが全てであって、その後のセイフティカーは順位にまったく影響を与えてないのが分かります。それだけ抜きにくいサーキットなんですね。
■今回も熱かった中団グループ
3度のセイフティカーはあまり勝敗に関係なかった、とは言うものの、それはトップ集団についての話であって、実は中団グループにとっては、このセイフティカー導入は非常に美味しいチャンスだったということが言えそうです。
上はトップ6台とウィリアムズ、1周目で最後尾まで脱落したサインツを除いたドライバーたちの動きになります。36周目、43周目、50周目にセイフティーカーが導入された後のタイミングで大きく順位が入れ替わるのが分かりますね。
36周目ではグロージャンと絡んだラッセルがマシンを壊しリタイア。なんとウィリアムズ、今季初のリタイアでした。まあ、最後尾走っているしバトルする機会も少ないので、マシンの信頼性があればリタイアなんてしないもんねぇ・・・(;'∀')
50周目にはライコネンとクビアトが絡んで、ライコネンがリタイア。今回のクビアトはトラブル続きのせいもあってか、なんだか落ち着きがなかったですね・・・。「今日みたいなレースの時は、自分の非を認めて、次のレースへ気持ちを切り替え進まないとね」と本人は冷静にコメントしてましたが、ライコネンのほうは怒り心頭だったっぽい。イタリアでも「クソみたいな週末だったよ」と、相変わらずピーが入るコメントかましてましたが、今回は・・・?
▲ギャラリーの声援にも無反応のままピットへ戻るライコネン(;´Д`A ```
でもね、ライコンネン、リチャードミルという時計メーカーとコラボして凄い商品出してるんですよ。『RM 50-04 トゥールビヨン スプリットセコンドクロノグラフ キミ・ライコネン』って長ったらしい名前ですが、世界限定30本で価格はなんと1,063,000ドル(約1億1470万円)! なんちゅう値段やねん!と思いますが、この利益はリチャードミルが支援する若いドライバーのための資金に充てられるんだとか。そういう活動大事! お金持ちからどんどん巻き上げろ!
というわけで、相も変わらず悲喜こもごも、疑心渦巻くF1の世界でございますが、人間っぽくっていいじゃないですか。そういうのもひっくるめてF1を愛してる人は多いんじゃないですか? 僕だけ?(笑)
次戦は、ググンと北上してロシア。ソチ・オートドロームでの戦いはまだ見たことがないので楽しみです。
ドライバーズランキングも気付いてみれば、ルクレール200ポイント、フェルスタッペン200ポイントで同列に。そして今回の優勝でベッテルは194ポイントと詰め寄ってきていまして、3位争いもフェラーリ、レッドブルの戦いにも目が離せません!
▲それにしてもシンガポールの国歌斉唱は、めちゃくちゃPOPSだった~。こういう国家なら楽しいけどなあ。ちょっと落ち着かないけどw
「シンガプラ~♪」のとこが好き。なんかこの歌の最中、ずっとニヤニヤしてる人がいました。
▲左から2人目の方です
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