赤道直下の苦闘、始まる。

赤道直下のシンガポール。それゆえにレースは夜に行われます。F1唯一のナイトレースというだけではなく、そのコースレイアウトにおいても異彩を放つマリーナベイ。モナコに次ぐ低速サーキットと言われますが、全長3キロほどのモナコよりも2キロも長く、ウォールに囲まれた市街地サーキットという点では今は無きフェニックスを思わせますが、直角コーナーの多さでは圧倒的。

その結果、ドライバーには過酷でチャレンジングなコースになっておるわけですが、今回も、いろんな人がいろんなところでフリー走行時から、壁ドン!しまくっております。

TOP画像は、このコース初体験のアルボンの落とし物。綺麗にフロント2枚の翼が折れちゃいました。レッドブルに授けられた翼が、もがれちゃってます。それでは初日の模様を。


■このコースの難しさ

ボッタスもFP1で珍しく壁ドン。ここまでではないにしろ、他にも何人か、FP1から壁をホイールで削り取っちゃう人がおりましたが、今回はF1以外のサポートレースも無い上に、近隣国からの野焼きの煙?もこの数日酷くて、路面が非常にスリッピーになっている感じがしますね。特に路肩やコーナーの隅などに、そういうのが溜まっているのが画面からも見て取れます。

ストレートの少ないこのコース、タイムを縮めるためには、Out in Outでウォールぎりぎりまで攻めまくっていくしかないわけです。もうホントに数センチのところまで。ちょっとでもタイヤが滑ってしまったら、壁にドーン!です。ヘタすればダメージはタイヤだけで済まなくなる可能性もあるわけですから、本当に度胸が試されるコースですね。しかも、モナコなんかと違ってクソ暑い!(笑) 集中力を維持するだけでも相当に大変じゃないでしょうか。ハミルトンとかも「暑くてかなわん」とボヤいておりました。

そんなハミルトンは、サインツに行く手を遮られるシーンがありましたが、そもそも路幅の狭いコーナーが多いコースですから、こういうことも起こるわけで、オーバーテイクする時や混戦に巻き込まれる時とかは、周囲に常に気を付けて走らないといけない感じです。

ノリス(上)もクビサ(上)も激しくアンダートレイから火花散らしてますが、低速コーナーの多いコースなので、前戦とうってかわってダウンフォース高め設定にしているチームが多いです。

そういやクビサは、今年限りでシートを失うことが発表されました。やっぱりクビさ・・・。もう少し早いマシンに乗れたら違っていたかもしれないですが、F1復帰が1年で終わってしまうのは残念。後釜は誰になるのでしょう? ヒュルケンベルグ? いや、彼はあえてウィリアムズは選ばないだろうなあ・・・。幸い、メルセデスと2025年?まで契約更新できたそうなので、ウィリアムズも今のままのポジションで終わるわけにはいかないでしょうけど・・・クレア姐さんにもっとスポット当って欲しいなあ。


■ハミルトン、場外での接触事故

お馴染みハミルトンさんの出勤風景ですが、パドックで接触事故してましたね(笑) 写真でハミルトンの後ろに写ってる男性、スマホで通話中だったんですが、ハミルトンが彼の脇をすり抜けるときに肘に体が当たってしまし、スマホを取り落として「Oh! my God!」ってなる様子がカメラに。チラッと振り返りはしたものの、謝るそぶりはなかったなーハミルトン。スマホは大丈夫だったんだろうか、液晶面から落ちてたっぽいけど。


■自作リザルト表である!

さて、いつものリザルトですが、あの画面キャプチャーだと感覚的に速さの違いが分かりにくいなあと前から思っていたので、ちょっと手間かけて画像を作ってみました。

FP1の各自の最速ラップの違いが、一目瞭然になりませんか? ついでにコースレコードと前年のFP1のトップタイムとの比較も出来るようにしてみました。

まあ、今回のFP1はタイムを出しにいけるようなコースコンディションではなかったので、全体的に遅めな感じですね。ルクレールはギアボックストラブルで後半走れず、でこの結果になっております。

それにしても去年のレコードタイム、ハミルトンの1.36秒ってなんですの? この週末で皆さんあと5~6秒は縮めないと、コースレコード更新出来ないですな・・・恐るべしハミルトン。


■FP2は決勝想定

続くFP2は日没後の開催。3回のFPのうち、予選や決勝と同じ時間帯で走れるのはFP2だけ、とういうことで、各チーム本腰入れて走らせに来ますね。

それにしても夜の街に浮かび上がるコースが幻想的でやんすなー。未来都市!て感じです。


■顔の見えるレース

とりたてて面白い出来事は無かったFP2ですが、ナイトレースならではの見所として、ドライバーたちのバイザーの中の表情まで、はっきりわかるというのがありますね。コーナー進入時にどのタイミングでどの辺を見るのかとか、そういうのが分かって面白いです。


■あわやマグヌッセン!

FP2終盤に、タイムアタックかけようとしたペレスとマグヌッセンが、同じタイミングでスタートしようとして、危うくマグヌッセンがペレスのマシンとウォールに挟まれそうになる場面がありました。幸いにして大事には至りませんでしたが、2人はレースコントロールにチェックされ、FP2終了後にお呼び出し。映像記録を見ながら協議の結果、ペレスが悪いよねということに落ち着いたようですが、先ほどのサインツとハミルトンの件しかり、このコースはベストなラインがほぼ1本しかない割に、周囲の状況を察知しにくいという特性があるのかもしれませんね。


■FP2も図にしてみた

さて、FP2の結果も図にしてみました。

ハミルトンとフェルスタッペンが38秒台に突入し、他から抜きん出てきましたが、それでも昨年のタイムにはまだ及ばず。当然のことながら全車FP1よりはタイムを上げてきていますが、比べてみると今回のマシンの仕上がり傾向が見えてくるような気がします。

メルセデスは思ったほど伸びないな・・・と思ってましたが、ハミルトン、ボッタス共に伸びてきていますね。ルノー勢ではリカルドよりもヒュルケンベルグのほうが仕上がり具合が良さそうです。マクラーレンの2台もここにきて、ぐっとタイムを上げてきました。反面、苦戦しているのがハース。リッチエナジーを失いましたが、ドライバー問題は解決してある意味スッキリしたはずですが、肝心のマシンのほうは今一つの様子。トロロッソもいまいちパッとしません。アルファロメオでいくとジョビナッツィがライコネンよりも好タイム。

我ながらこの図はいいなあ~とほくそ笑んでいます(笑)


■ルクレールはどうだ?

ギアボックス交換でようやくFP2からまともに走り始めたフェラーリ新王子・ルクレール。ストロールに邪魔されたりとかしながら、ようやく40秒台までタイムを出してきたものの、どうもまだパッとしない感じですね。どちらかというとベッテルのほうが、仕上がりがいい感じに見えますが・・・。まあ、まだ最期まで分かりませんが、いい波来ているルクレールはこのままで終わらないような気がします。どうなんだ?

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