ゴリ押し第2回『メンタリスト』

好きな海外ドラマを、見境なく押し付けていこうというこのシリーズ。2回目は、オーストラリア出身の伊達男、サイモン・ベイカー演じるパトリック・ジェーンの魅力がたまらない『メンタリスト』のご紹介です。

彼のキャリアの中では『堕ちた弁護士 -ニック・フォーリン-』(米・CBS)に続く、ドラマ主演2作目ですが、これが大当たり!初回は1560万人が視聴し、2008年に始まったドラマの中で、あの『24 -TWENTY FOUR-』や『LOST』を凌ぐ注目度となりました。シーズン6あたりからは厳しくなったもの、全シーズンを通じて多くの人に支持された作品です。

なんといっても、ジェーンのイケ面がいい。めちゃくちゃカッコいいのに可愛らしい。もしかして僕は同性愛に目覚めたのかなと思うくらい魅了されます。バディ役のテレサ(演:ロビン・タニー)を翻弄する、捉えどころのない"のほほーん"としたマイペースキャラのジェーン。騙すし、嘘はつくし、約束を守らないし、勝手な行動ばかりする、出来れば友達になりたくないタイプなんですが、どうも憎めない。吹き替えている郷田ほづみ氏の鼻にかかったような声もベストマッチ。

真面目に事件に向き合うテレサたちに、ジェーンがどんなトボけた態度をとるのかが、毎回楽しみになります。捜査チームのチョウやリグスビーたちも、どちらかといえば視聴者たる僕らと同じようにジェーンの奇天烈な振る舞いを毎回楽しんでいる節もあって、それがまた面白い。

そんな彼には、あまり普段は見せないのですが、シリアルキラー"レッドジョン"に妻子を殺された元エセ霊能者という暗い過去もあります。

これは、ジェーンの自宅にあるレッドジョンが妻子の血で描いたマーク。ジェーンは家具も何も残っていない家に、あえてこのマークを残しているんですよね。実は彼、「レッドジョンを自らの手で捉え、復讐を果たす」その一念で、テレサたちの捜査にコンサルタントとして加わっているんです。なのでレッドジョンっぽい事件に当たると、眼付が変わります。見境も無く無謀に突き進んでいく制御不能のジェーンになったりします。この辺の表と裏のキャラ設定が素晴らしい。

結局、テレサたちと様々な事件を共にしていく中で、彼の行動原理も変化していくのですが、物語的には最後の最後まで、神出鬼没のレッドジョンが絡み続けます。ドラマとしては、レッドジョンを追い続けるという伏線を貼りつつ、さまざまな事件をエセ霊能者時代に磨いた特殊なスキルで解決していく一話完結の物語。観たいときサラっと気楽に楽しめる作品です。

<ボリューム>全7シーズン、151話(完結:2008年9月23日~2015年2月18日)
<配給>アメリカ:CBS
<原案>ブルーノ・ヘラー(他に『ROME』『GOTHAM』等)
<監督>クリス・ロング
    デヴィッド・ナッター(他に『Xファイル』『ゲーム・オブ・スローンズ』等)

※Amazon Primeや、HULUでは全シーズン無料視聴できます(2019/5/15現在)

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