いよいよラストの許豆神社は、これまでの海沿いエリアからぐっと離れて、2.9kmほどの山道を進んでいくことになります。途中「この先行き止まり」の表示が何度か出てきますが、ひるまずに進んでいきますと、山肌に沿って曲がりくねったほっそい崖道の先、どん詰まりのところに社殿が姿を現します。
広い砂利の駐車場まで来てしまえば、あとは平坦な、なんなら今までで一番体力使わないところです。地図で見ていた時は、一番厄介そうだったの最後に回したのですが、行ってみないと分からないもんです。
ようやく許豆神社の神額のある鳥居に巡り合いました。延喜式に載ってる2社にはなくて、それ以外の場所にある、という状況もよくわかりませんが、ググマでもシンプルに「許豆神社」と表示されているのはここだけで、なんならここが許豆神社の総本山なのかと思ってしまいます。で、どうなんでしょうかね。
相変わらず人気のない境内ですが、これまでの場所とはまた違う雰囲気を醸し出しています。空気も気のせいか清冽な感じ。拝殿の両側には狛犬を先頭にズラリと並ぶ石燈篭。やっぱりこういうのを見ると、ここが一番氏子さんの多い神社なんじゃないの?とか思ってしまいますね。
拝殿正面右側の、やたらと高い場所に張り付けてある由緒書きを見てみると、ここの主祭神は武甕槌命(タケミカヅチノミコト)とあります。また新しい神様出現。タケミカヅチは雷神とか剣神と言われている神様で、イザナギが火の神カグツチの首を切り落とした時に、飛び散った血から生まれたと言われています。国譲りのエピソードで、建御名方神(タケミナカタノカミ)を捻り飛ばし、それが相撲の起源とも言われている、まあパワー系のたぶんマッチョな神様です。
ここの由緒を見るともともとは「鹿島明神」だった神社が、明治の神仏分離で今の名前になったようで、この界隈にあったいろんな神社が、なんか知らんけど既にあった許豆神社シリーズに加えられたってことでしょうか? とすると、こんなに立派な感じですが北宮・南宮よりもはるかにニューカマーなんですな。
同じ名前の神社なのに、それぞれ祭神が異なっていて、でも、稲荷社は豊穣の神、北宮はスサノオ(結局、彼は何を象徴する存在なんでしょうなぁ)、南宮は風の神、恵比須社は海の神が主祭神。北宮を山の神の場所だと考えると、海・山・風・雷・豊穣の神様、勢ぞろい!というふうに見えなくもないですね。「5柱揃って、許豆レンジャー!」的な。5柱の神様に囲まれている十六島の港は、なんと平和な場所でありましょうか!
ふと思い立って来てみた許豆神社群でございましたが、なかなか興味をそそる場所でした。久しぶりにこんな感じで神社巡りをしたのは「ブログネタになりそう!」という下心もありましたが、思ったより純粋に面白かったです。とはいえ、もっと知識があればなぁとも思います。ここに書いてることも、我が師匠Wiki先生などからの受け売りなのでねぇ( ノД`)
ちなみに日本全国にある神社の数は81,067社[※1]だそうで、コンビニ(5万5831店舗[※2])より超絶多いそうですが、その中でも島根県は1,172社で全国30位と意外と下位だったりします(1位は新潟県で4,732社!)。(※1:文部科学省、平成28年度・宗教統計調査、※2:(一社)日本フランチャイズチェーン協会、2019年3月度統計)
1,172制覇は確実に無理ですが、残りの人生、ボチボチ、マイナー神社探訪するのも悪くないなあ、と今回のトリップで思った次第であります。
面白そうな神社あれば、教えてくださいませ(主に島根県内で)。
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